起きたことを、そのままに受け取るって難しい

旅行

飛行機を降りたターミナルから、バルセロナ空港までバスに乗った。混んでいたから一番奥の方まで進み白人男性の隣に立った。そしたら、その男性は嫌そうな顔で一言なんか言ってきた。言葉はわからないけど、私に対してあんまりいいかんじの感情は持ってなさそうだ。ほかにもいっぱい人はいるのに。私は「うわ、これが初めて触れる人種差別というやつか」と思った。


改めて人でいっぱいのバス内を見た。いろんな人種の人がいる。長袖長ズボンの人もいれば、水着みたいな格好の人もいる。子連れもいるし、老夫婦もいる。いろんな人がいる。

乗客を観察していたら、「私だけ」の項目があることに気がついた。40人以上はバスに人がいるのに、マスクをしているのは私だけだった。日本だと公共交通機関では1/3くらいの人はマスクをして乗っているから、当たり前にマスクをしていた。でもここでは私だけだ。もしかしたら、こちらでは病院に行く時や本当に具合の悪い時にしか、マスクはしないのかもしれない。

さっきの男性は私に対して「こいつ風邪ひいてるくせに、マスクまでして旅行に来るなよ」と言っていたのかもしれない。ふつうに独り言で、「暑いなマジで」と言っていたのかもしれない(にしてはこっち見てたけど)。ほんとのところは、わからない。

そして私は直前まで「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」を読んでいた。ブレイディみかこさんの息子の周りで起きる色々なできごとから、貧困やら人種差別やらのことを考えていた。

あの男性の言葉を理解してもいないのにすぐ人種差別だと思うとか、よくない、と思った。起きた出来事は、「その男性はこっちを向いて不機嫌そうな声でなにか一言、言ってきた。」だけ。私には、起きた出来事をそのままに受け取る練習が必要だ。

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